スーツの季節、ただし常識は捨てて。 この夏は、肩の力を抜いて、軽やかに。 やわらかな色味、ラフなシルエット、風を通すオーガニックコットンやリネン混。 日差しの下も、夜風の中も心地よく。 リゾートウェディングから一杯の誘いまで。 さて、あなたはどこへ着ていく?
ルールは一旦、脇に置こう。 今季のセットアップは、毎日の主役に。 着回してこそ、真価を発揮する。 たとえば、ダブルデニムにブレザー。 パンツ代わりのカーゴショーツ。 レザージャケットで差し替えるのも一手。 仕立てを遊ぶ、新しいリミックス。
THE TAILORING REMIX
BEHIND THE SEAMS
メンズのアウター&テーラリングを手がけるシニアデザイナー、フアン・モンロイが語るスーツの裏側。 暑い季節にフィットする仕立ての工夫と、新たな着こなしの提案。 AllSaintsのエッジ感を効かせて、日常にスーツを。
このコレクションは、どう夏向けにデザインされているのですか?
AllSaintsらしい美意識と、夏の実用性を両立するテーラリングが軸になっています。 芯地やパッドを極力省いたアンコン仕立てで、軽やかに、そして通気よく。 リネン、リヨセル、コットンといったライトな素材が、暑さの中でも快適な着心地をサポートします。 洗練されたムードはそのままに、力の抜けた着こなしが叶う。 まさに、AllSaintsが得意とする現代的でリラックス感のあるスタイルです。
今季はドレスコードを壊すのが鍵。スーツをどう着こなせば、モダンでちょっと反骨的?
AllSaintsらしさを効かせた、ひねりのある着こなしが好きです。 たとえば、シャツの代わりにリブタンクを合わせて、フォーマル感を削ぎ落とす。 そこにウェスタンベルトや、OrlaブーツやBloomローファーのような大胆な一足を加えれば、ラフさの中に芯が通る。 OrpheusのリラックスフィットやBayのスリムシルエットのようなスーツなら、ボトムをショーツに差し替えるだけで一気に力の抜けたムードに。 仕上げに白リブソックスを添えれば、狙いのあるレトロスポーツ感も生まれて、抜け感とスタイルが共存します。
このコレクションが他のテーラリングと違うのは?
クラシックな仕立てに、AllSaintsならではの反骨的なエッジを融合させている点です。 ピークドラペルやステッチワークなど、伝統的なディテールを取り入れつつも、視点は現代的でリラックス。 シルエットはルーズで流れるように柔らかく、堅さやビジネス感とは無縁。 70年代のロック——ヴィンテージのウェディングスーツのようなムードも漂い、どこかロマンティックでひねりの効いた空気感が生まれています。 “馴染む”ためじゃない、“際立つ”ためのスーツ。 それが、力を抜いて着られるのに、ちゃんとクールな理由です。












